2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震、およびそれに伴い生じた津波によって、私の仕事場である東京大学大気海洋研究所附属国際沿岸海洋研究センター(岩手県大槌町)が被災致しました。
被災直後より、多くの皆様から安否を気遣うE-mailをいただきましたが、私や家族、および研究室の学生やポスドクは、オーストラリアで開催されていたシンポジウムに参加していたため、難を逃れました。地震発生当時沿岸センターにいた教職員や学生達は、皆高台に避難したため人的被害はありませんでした。しかし、親戚や友人などを含めると、多くの命が失われているので、人的被害無しなどとはとても言えません。
建物の3階にまで達した津波によって、内部は壊滅的なダメージを受けました。私の研究室は海に面した1階にありましたが、内部は波によってかき回された状態で、全ての紙資料とHDやCDに保存したデータが無くなりました。
大槌町一帯はがれきで覆われています。町が一つ丸ごと消滅した感じです。しかし、自衛隊による復旧作業によって、道は車が通ることが出来る程度には回復しています。研究所のあった赤浜地区では電気はまだ到達していません(3月24日現在)。深刻なガソリン不足に陥っていますが、私が引き上げてくる24日夕方の時点ではだいぶ車の量が増えていたので、少しずつ供給が始まっているようです。