Home » 研究内容
ロガーを使った研究
わくわく、どきどきするような研究をしたいと考えています。これまでは主に魚・ウミガメ・ペンギン・アザラシ・クジラ等といった水生動物の研究を進めてきました。観察が難しい水生動物の場合、「そんなこともまだわかってないの?」といった謎が数多く残されています。そんな見えない世界を観るための手段がデータロガー。
データロガーとは小型の記録計のこと。近年のエレクトロニクス分野の発展により、小型で記憶容量の大きなものができました。センサも多様化し、色々なパラメータを得られるようになってきました。加速度時系列データは観察に代わる行動測定手段になり得ますし、画像ロガーは、釣り具としてもおもしろそうです。空飛ぶ鳥に付けて文字通りの鳥瞰図も得られるようになりました.
そう、水生動物に限定する必要はないのです。飛ぶ鳥と一緒に飛んでいってその動きを観察した人はいないし、陸上動物だって夜中の様子は観察できません。ヒトを含めた陸上動物、空を飛ぶ鳥、要するにデータロガーを付けて回収さえできれば、何でも研究対象になることに気がつきました。
私達は現在バイオロギングプロジェクト(Bio-Logging Science, University of Tokyo: UTBLS)を進めています。ハイテク機器を片手に、仲間達が世界中の海に出かけています(地図の赤点が私が実際訪れたところ).私たちと一緒に、世界最高の旅に出かけましょう!
私の研究内容は、以下の主要著書で詳しく紹介しています。是非御一読下さい。
- 佐藤克文,青木かがり,中村乙水,渡辺伸一.野生動物は何を見ているのか:バイオロギング奮闘記.丸善プラネット,Pp197(2015)
- 佐藤克文,森阪匡通.サボり上手な動物たち:海の中から新発見!岩波科学ライブラリー,岩波書店,Pp118(2013)
- 佐藤克文.巨大翼竜は飛べたのか−スケールと行動の動物学.平凡社新書.Pp279(2011)
- 佐藤克文 「ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ ハイテク海洋動物学への招待」光文社新書299pp (2007)
巨大翼竜は飛べたのか-スケールと行動の動物学 (平凡社新書)